8月1日に行われた東京2020オリンピックの男子走り高跳び決勝。
カタール代表のムタズエサ・バルシム選手とイタリア代表のジャンマルコ・タンベリ選手が、同じ記録で1位に並びました。
2人とも2.37メートルのジャンプに成功したものの、2.39メートルは3回失敗。
協議の結果、大会側は優勝決定戦を提案しますが、2人は金メダルを「分け合う」ことを望みました。
バルシム選手が審判に「金メダル、2つもらえる?」と持ちかけます。
審判がうなずくのを見たタンベリ選手、大歓喜。
優勝の喜びを、
2人で分かち合いました。
走り高跳びでは、「ジャンプオフ」といって、優勝者を決めるときにのみ決着がつくまで跳び続けるルールがあります。しかし選手がジャンプオフを望まない場合、同率優勝になります。
試合後、バルシム選手はツイッターを更新。「金メダル1個よりいいのは?2個でしょ!!」
バルシム選手とタンベリ選手は良きライバルでもあり、友人でもあります。
2010年、カナダでの大会で共に闘って以来、国際大会で互いを支え合ってきたといいます。
「彼を見て、彼も僕を見て、それで(金メダルを分け合うべきだと)わかりました」と、バルシム選手はCBCに語りました。
「彼(タンベリ選手)はグラウンドの上でも、それ以外でも、僕の親友です。一緒に頑張ってきて、これはまさに夢が叶ったようなものです」