8月、恋愛リアリティ番組「バチェラー・ベトナム」のシーズン1の放映がスタートした。
9月中旬、「バチェラー・ベトナム」でバチェラーのコック・ツーンさんは、ローズセレモニーで参加者のミン・トゥーさんに薔薇を渡さなかった。
トゥーさんがヌーさんに「一緒に帰ろう」と呼びかけると、ヌーさんは同意して受け取った薔薇をバチェラーに返そうとした。バチェラーと司会者は思いとどまるようにとヌーさんを説得した。
しかしヌーさんは薔薇を返して、トゥーさんと一緒にローズセレモニーの会場を去っていった。
放映後、そのシーンはSNS上で拡散された。
みんなこの告白をとても気に入った。
そしてたくさんに人々が、これは真のLGBTの抗議の勝利だと考えた。ベトナムでは同性婚は合法だ。しかし、同性婚夫婦は異性婚夫婦と全く同じ権利を持つわけではない。
司会者やバチェラーがヌーさんを引き止めようとしたことについて激怒している人もいる。また、このドラマチックな瞬間には筋書きがあったのではないかと疑う人すらいる。
しかし、このドラマチックな退場劇の後、ヌーさんは考え直したと言って番組に戻ってきたことがすぐに明らかになった。
実はバチェラーで二人の女性参加者が付き合うことになるのは、初めてではない。2016年にバチェラー・オーストリアで二人の女性参加者が付き合ったことがある。
ベトナム版の『バチェラー』のシニア・プロデューサーであるアイン・トゥーさんはBuzzFeed Newsの取材に、そのシーンは完全に筋書きなしだったと話す。
「番組のこのシーンを編集前に直接目撃できたことから考えて、今回の件で私が感じたのは、愛というものがレッテルを無視し、全く予期しない場所でも美しく複雑な方法で発展するということと、自分自身に正直になり、自分自身の気持ちを認める勇気を持つことはパワフルだということです」とトゥーさんは言った。
「私たちが住む、この冷笑的な時代に、この出来事が筋書きによって作られたものだと信じることはとても簡単です。でももしあなたが、司会者だけでなくすべての参加者の表情を見れば、これが100%リアルな話だとわかるでしょう」
「シーンの早送りしたり、大げさに見えるようにもしていません。このシーンはそのままこういうシーンなのです」