米人工知能研究機関OpenAIが2022年11月末に発表し、話題を呼んだ「ChatGPT」。
ユーザーの質問に対し、人工知能(AI)が対話形式(チャット)で答えてくれる。
現時点で研究段階にある同サービスは、アカウントを作れば、誰でも無料で利用することができる。
「ChatGPT」では、高精度な文章を作成することも可能だ。
そのため、学生が課題で同サービスを悪用するのではないかという懸念の声が、教育関係者からは上がっている。
実際に米ニューヨーク市教育局は1月3日、管轄する学校のオンライン端末およびインターネットネットワークにおける「ChatGPT」の利用を禁止した。
そんな中、米プリンストン大学に在籍するエドワード・ティアンさん(22歳)が、新しいアプリを開発。
生徒の提出した小論文が、「ChatGPT」で書かれた文章なのかどうかを検出する「GPTZero」を発表した。
エドワードさんは、2023年1月3日に自身のTwitterを更新し、こうつづった。
「今年の年末年始は、『GPTZero』を開発するのに忙しかった」
「このアプリは、人間が書いたエッセイか、『ChatGPT』が書いたエッセイかを素早く効率的に検出できるものだ」
ツイートは3万以上の「いいね」を集め、話題を呼んだ。
エドワードさんは、フランスやスイスなど、世界中の教育関係者から連絡が来たと話す。
大学でコンピュータサイエンスを専攻しているエドワードさん。
人工知能を使った文章作成に反対ではないが、その使い方には気をつけるべきだと警告する。
「人工知能が作成する文章は、今後ますます良くなっていくと思います」
「そんな可能性を楽しみに思うと同時に、私たちにはこのツールに責任を持つべきだと思っています」
「『ChatGPT』を使うのが当たり前になる時代が来る。だからこそ、不正を防ぐ手段は必要不可欠なのです」
エドワードさんが開発した「GPTZero」は文章を分析し、人工知能が書いた可能性が「高い」か「低い」を判断する。
実際にBuzzFeed US記者が、エドワードさんの開発したアプリに人工知能が作成した文章を入力した結果、「AIによって書かれた文章の可能性が高い」という正しい判断がでた。
しかし、あるTwitterユーザーからは「正しく判断されない」という声も上がっており、「GPTZero」の正確性は不明だ。