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「パパが二人できること」に感謝した11歳男児を教師が非難、解雇処分に

「同性愛は罪」「間違っている」などと教師が主張、他の児童が止めに入るも聞き入れなかった。

米・ユタ州の公立小学校で、男性カップルに養子として迎えられることになった11歳の男児に対し、臨時教員が「同性愛は誤り」であり「罪」だと非難した。これを受けて、学校側は教員を解雇処分とした。

問題の発言があったのは感謝祭を前にした教室でのこと。男児の父親の一人であるルイ・ヴァン・アムステルさんによると、ディアフィールド小学校の女性臨時教員(氏名非公表)はその日、「何に感謝しているか」と児童たちにたずねたという。

「息子のダニエルは――私自身、これを聞いて胸がいっぱいになったのですが――、ついに二人のパパができることに感謝しますと言ったそうです」

ヴァン・アムステルさんは自身のTwitterに投稿した動画の中でそう述べている(彼は人気ダンス番組「Dancing with the Stars」の出演者でもある)。

すると教員は児童を非難する言動を始めた。

地元紙Sソルトレーク・トリビューンの報道によると、教員は男児に「どうしてそんなことがうれしいわけ?」「それは感謝することではありません」と言ったという。

また教室の子どもたちに向けて「同性愛は間違っている」「男同士が二人で一緒に暮らすのは罪」とも話した。

男児はあえて反論して教員とぶつかりたくないと思ったが、同じクラスにいた女子児童3人が声をあげた、とヴァン・アムステルさんは説明する。

3人は男児への中傷をやめるよう教員に訴えたが、教員がやめなかったため、教室を出て校長へ報告に行った。その後、問題の教員は、促されて教室を離れる際も持論の主張を続けていたという。

BuzzFeed Newsではヴァン・アムステルさんにコメントを求めたが、現時点で回答は得られなかった。

ヴァン・アムステルさんがツイッターに投稿した動画

ヴァン・アムステルさんはツイッターに投稿した動画で、今回の件について学校関係者から報告を受け、学校側の対応にはとても満足している、と話した。

「息子の学校をとても誇りに思います。問題の教師をやめさせただけでなく、今後この学校の教壇に立たせることは一切しないそうです」

同小学校を管轄する学区の広報担当者はBuzzFeed Newsに対し、「臨時教員が関与した問題があった」ことを認めた。

担当者は「学校側は調査を行い、その内容に基づいて適切な対応をとった」とし、人事の問題が関係することを理由に、これ以上の詳細は明かさないとしている。

人材紹介会社として教員を学校へ派遣したケリー・サービス社はBuzzFeed Newsに対し、今回の件を受けて教員を解雇したと説明する。

「当社では、不適切な行為の報告についてはどんなものであれ憂慮しており、非常に重く受け止めています。今回、社内で調査を行った結果、当該教員との雇用契約を打ち切る決定をしました」

この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:石垣賀子 / 編集:BuzzFeed Japan