生中継でリポーターのお尻を叩いたランナー、今後はレースへの参加が禁止に

    「単にそうしたいというだけで女性の体にさわるのはやめてほしい」と、リポーターのアレックス・ボザージアン氏は言う。

    ジョージア州サバンナの放送局に務めるリポーターが、テレビの生中継でレースを取り上げている最中にランナーにお尻を叩かれ、抗議の声を上げている。

    12月7日の事件をとらえた動画を見ると、毎年恒例のサバンナ・ブリッジ・ランのランナーたちが、カメラに手を振りながら、NBC系列のWSAVのリポーターを務めるアレックス・ボザージアンさんの横を走り抜けていく。

    そんな中ある男性がボザージアンさんの背後に近づき、どうやら彼女のお尻を叩いた。そしてダッシュで走り去った。

    ボザージアンさんは一瞬顔を曇らせ言葉をつまらせたのち、そのまま生放送を続けたが、動揺している様子が見られた。

    事件の動画が一気に広まったのを受け、ボザージアンさんがTwitterで発言している。

    To the man who smacked my butt on live TV this morning: You violated, objectified, and embarrassed me. No woman should EVER have to put up with this at work or anywhere!! Do better. https://t.co/PRLXkBY5hn

    「今朝、テレビの生中継で私のお尻を叩いた男性へ:あなたは私を冒とくし、物あつかいし、屈辱を与えました。どんな女性も、職場であれどこであれ、あのような行為に耐えなくてはならいようなことがあっては絶対になりません!!ぜひ改めてほしい」

    BuzzFeed Newsはボザージアンさんにコメントを求めたが、すぐに回答を得ることはできなかった。

    たくさんの人々、特にリポーター仲間がボザージアンさんを支持し、怒りを示した。

    「リポーターを触るな。以上」と、WLOSのリポーター、ケイトリン・ペンターさんは書いている。

    DO NOT TOUCH REPORTERS. Period. https://t.co/HIC6Uxs0Im

    サバンナスポーツ協議会のロバート・ウェルズ会長は、今回の事件は「まったく容認できない」とし、協議会は男性を特定するとボザージアン氏に伝えた。

    その後ブリッジ・ランの開催者であるサバンナスポーツ協議会は、男性を特定し、今後のイベントへの参加を禁止したとしている。

    (4/4) We will not tolerate behavior like this at a Savannah Sports Council event. We have made the decision to ban this individual from registering for all Savannah Sports Council owned races.

    「サバンナスポーツ協議会のイベントでは、このような行為は一切認めません。この男性がサバンナスポーツ協議会が出資するレースに登録することを、今後一切禁止することを決定しました」

    CBSニュースの報道によると動画の男性の名はトミー・キャラウェー。BuzzFeed Newsがサバンナの警察当局に確認したところによると、被害届が提出されたという。

    Facebookの投稿を見ると、キャラウェーさんは自分が通う教会で青少年への奉仕活動に関わっているようだ。

    彼の代理人を務めるジョセフ・ターナー弁護士は、WTOCに対する声明の中で、キャラウェーさんは「愛情深い夫そして父親であり、コミュニティーでも活躍している」とし、「関係者と共に状況を是正しようと取り組んでいる」と語っている。

    「今回の状況を私たちは遺憾に思っています。その一方で、キャラウェーさんの行為は犯罪目的によるものでは一切ありません」とターナー弁護士。BuzzFeed Newsは同弁護士にコメントを求めたが、すぐに回答を得ることはできなかった。

    @wsavalexb "It's not okay to help yourself to a woman's body just because you feel like it… in order to make any kind of change, you have to be a little bit drastic. And you have to... chip away at this toxic culture that permeates our society." -- @WSAVAlexB

    ボザージアンさんは火曜日に行われたCBS This Morningとのインタビューで、キャラウェーさんから放送局に連絡があり、彼女を傷つけるつもりはなかったと言われたと語った。しかし彼女は、叩かれたことで「大きな衝撃を受け」、身体的にも精神的にも傷を負ったと主張している。

    そして彼女は、まるで何か悪いことをしたかのような奇妙な罪悪感を感じたと付け加えた。その気持ちは、彼女が今ネット上で受けている、さっさと乗り越えるべきだと言う人たちからの女性差別的なハラスメントでさらにひどくなったという。

    「10年前は文化的にもっとありふれたことだったのかもしれませんが、今は許されることではありません」と彼女は言う。

    「単にそうしたいというだけで女性の体にさわるのはやめてほしいです」

    彼女はハラスメントに悩まされる一方で、「多数の男性、女性、あらゆる年齢層から支持が殺到した」ことに励まされたという。

    そして彼女はこう付け加えた。「もっとも重要なのは、彼が私から力を奪ったということです。そして私は今それを取り戻そうとしているのです」

    この記事は英語から翻訳・編集しました。