シリア 紛争しか知らない子どもたち。

    シリア初の反体制デモから5年。シリアの子供たちの3人に1人が、紛争しか知らずに育っている。

    シリア初の民主化要求デモから5年。シリア内戦は世界で最も解決困難な紛争の1つとなった。内戦は大規模な難民危機を引き起こし、「IS(イスラム国)」の台頭を助長している。

    国連児童基金 (UNICEF)は、気が滅入るような統計値を発表した。推計370万人のシリアの子供たち、すなわちシリアの子供たち全体の3人に1人が、紛争が始まってから誕生している。

    ここには、2011年に紛争が始まってから、難民として生まれた30万6千人の子供たちが含まれている。

    UNICEFは現在、「およそ840万人の子供たち、すなわちシリアの子供たちの人口の80%以上が、目下国内、あるいは難民として近隣諸国にいて、紛争の影響下にある」と考えていると、紛争に関する最新レポートの発表で述べた。

    新しいレポートはまた、2015年に国連が子供たちに対する「重大な人権侵害」とみなした1500人のうち、60%以上が爆発により死亡した、もしくは重傷を負った子供たちだったと推定している。彼らの3分の1以上が登下校中に死亡した。

    結局、400万人以上のシリア人、すなわち内戦前の人口の20%が、昨年7月の時点で国から逃げた。この数字のおよそ半分が子供たちだ。

    地域全体を巻き込んでいる難民危機にもかかわらず、この危機に対応するための資金は完全に不足したままだ。国連が2016年予算として要請した38億ドルのうち、寄付されたのは3月の時点でわずか4%だった。