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「北海道に8日に本震が来る」は根拠なし ただし地震への警戒は必要

「8日に本震が来る」という噂には、科学的な根拠がない。ただし、地震そのものへの警戒は続ける必要がある。

北海道を9月6日に襲った最大震度7の地震

Twitterでは「8日に本震が来る」と指摘するツイートがいくつも出回っている。

「本震が来るのが怖い」という声が

LINEなどでは「8時に地震が来る」という具体的な話も出回っているようだ。

なんかまともな情報の最後にデマがくっついた文章がLINEで何度も回ってくる。みんな不安になってる。「◯時頃地震が来る」なんてデマは回すのやめてくれーー

Via Twitter

気象庁は地震に注意を呼びかけているが「本震が来る」とは言っていない。

気象庁地震津波監視課の担当者はBuzzFeed Newsにこう語った。

「6日早朝の段階で、これから1週間は最大で震度6強の地震に注意してほしいと発表した」

「しかし、それを余震とか本震という言い方はしていない。一定の時間が経たないと、地震活動の全体的な評価はできない」

また「以前に別の地域で起きた地震がこうだったから、次の地震もこうなるとは言えない」という。

ツイートの多くは「今後も地震に警戒を」という善意から出たものかもしれない。しかし、熊本で起きたことを北海道に当てはめて「9月8日に本震が来る」ということに、科学的な根拠はないということだ。

まして、ピンポイントで地震の発生時刻を予知できる技術は、いまの日本には存在しない。「○○時に地震が起きる」という話は、いずれもデマだ。

それでも厳重な警戒は必要

ただ、気象庁は「1週間程度は最大震度6強の地震に注意」「地震発生後2〜3日ほどは、規模の大きな地震が発生することが多くある」として、厳重な注意を呼びかけている。

過去には、大きな地震がもとで周辺に存在する活断層が動いて大きな地震が発生して地震の活動域が広がった例や、広がらなかった例もあり、「注意が必要」という。

根拠のない話には踊らされない。しかし、気象庁などが発信する情報をきちんと把握したうえで、警戒と備えを続けることが大切だ。