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災害時の「指さし会話」10言語で。出版社が無料公開「被災地での外国人とのやり取りに」

「避難所などで災害時の外国人とのやり取りに」と、10言語での「指さし会話」ツールを出版社が無料公開しています。

梅雨前線の活動が活発化し、鹿児島市や霧島市、宮崎県の都城市など、96万人以上に、避難指示が出ている。警報級の大雨は7月3日夜から4日にかけて強まる見込みで、気象庁や自治体は早めの避難を呼びかけている。

旅行先での会話が「本を指させばできる」と高い評価を受けている「旅の指さし会話帳」を作る情報センター出版局が「被災地支援外国語対応ツール」を無料公開している。

災害発生時や避難時に、日本語が分からない外国人とも、シートを指させばコミュニケーションが取れるように、日本語と外国語10言語で構成された会話シートだ。

情報センター出版局の担当者によると、この災害発生時に特化した「指さし会話」ツールは、2011年の東日本大震災の際に作られ、何度もアップデートされてきた。

2016年の熊本地震や、2018年の大阪北部地震などでも、情報が追加された。単語や会話の訳が書かれているのは、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語、英語、スペイン語、ポルトガル語、フィリピン語、インドネシア語、ベトナム語、タイ語の10種類。

担当者は「災害時に何かお役に立てればと思い無料公開しています。印刷したりしてご活用いただければ」と話した。出版局の了解のもと、この記事にも公開されている指さしツールを掲載する。PDF版はこちらからダウンロードが可能。

指さしツールの内容は「避難所」「停電」など災害時に使われる単語のほか、「物資がなかなか届かない」「多数の死者・行方不明者が出ています」といったフレーズもある。

また、旅行客・日本在住外国人ともに、災害時には大使館に連絡する必要があることも考慮し、各国の大使館連絡先も掲載されている。

同社のウェブページでは、「情報が得られず困っている外国人や、外国人と会話をする日本人のための会話集を作りました。リンクからダウンロードできますので、ぜひご利用ください」と呼びかけている。