• electionjp badge

立民・枝野代表「あと一歩なんです」 最終日に叫んだ党の展望

選挙運動最終日、品川駅前で行われた立憲民主党の街頭演説では、枝野代表や候補者らが「最後の訴え」を行なった。

参院議員選挙で各党や候補者が選挙運動をできる最終日となる7月20日。BuzzFeed Newsは複数の政党の街頭演説を取材する。

衆議院で野党第一党の立憲民主党はこの日、全国5都市で「最後の訴え」を行う。

蒸し暑い空気が立ち込めた曇天の東京。20日午前10時半ごろからJR品川駅前で、枝野幸男代表や候補者らがマイクを握り、「あと一歩なんです」と集まった聴衆に訴えかけた。

枝野代表はこぶしを握りしめ「あなたの力が必要です」「あなたの力が必要です」と何度も何度も繰り返した。

東京選挙区(定数6)で同党から立候補しているのは2人。各紙の参院選情勢調査では、自民、公明、共産の候補者がアタマ一つ抜け出し、立憲の2人と自民のもう1人の候補者がそれに続くかたちとなっている。

枝野代表は「現政権の問題を1番近くで見てきた。届いていない声を聞いて届けられる2人です。遠くに行ってしまっている今の政治。政治をあなたの暮らしに引き戻しましょう」と主張した。

パリテとダイバーシティ

立憲は女性議員と男性議員の人数を半々とすることを意味する「パリテ」を掲げ、今回の選挙でも各地の選挙区で女性候補を擁立している。枝野代表は「東京選挙区も男女1人ずつ当選させてください」と呼びかけた。

同党のもう一つの戦略は、「多様性」だ。

比例区に「筆談ホステス」として知られ、聴覚障害のある女性や、ゲイを公表して初めて議員になった前豊島区議といった人々を擁立した。前豊島区議の比例区候補は「LGBTQの声を国政に届け、日本でも同性婚を実現させる」と力強く語った。

2017年の勢いは?

街頭演説はJR品川駅の高輪口前ロータリー前で行われた。選挙カーの前に支持者らが集まったほか、駅前のタクシー乗り場周辺にも、同党のチラシなどを持った人々が演説に耳を傾けた。ただ、大きな人だかりができていたとは言いがたい状況だった。

2017年衆院選では、立憲民主党の街頭演説はどこも人だかりに囲まれた。今回の選挙で、少なくとも東京都内では、あのときほどの熱狂はない。

「まだまだ野党第一党としては非力かもしれません。その事を謙虚に受け止め、みなさんの力で押し上げていただければ、必ず、もっともっと身近に感じられる政治にしてみせます」

枝野代表はこう訴えると、駅に向かった。

この日、枝野代表は品川での街頭演説を皮切りに、静岡、京都、大阪、兵庫で最後の訴えを行う。新幹線で西に向かって移動するのだ。