突然ですが、親子一緒に選挙に行ったことはありますか?
7月21日の参議院議員選挙に向けて総務省は、子どもがいる有権者に対して、子どもと一緒に選挙に行くことを推奨しています。
投票できるのは18歳以上の有権者だけなのに、一体なぜなのでしょうか。
実は、2016年の公職選挙法の改正で、投票所に入ることができる子どもの範囲が拡大されました。
総務省によると、選挙人に同伴し投票所に入ることができるのは、それまで幼児らに限られていましたが、小学生や中学生も含む18歳未満の子ども全般に拡大されました。
「あなたの背中を見て、将来子どもたちも投票へ」
総務省は、今回の参院選の特設サイトでも「親子で選挙に行こう」と呼びかけています。その理由がこちらです。
2016年の参議院選後に総務省がインターネット上で実施した「18歳選挙権に関する意識調査」によると、子どもの頃に親の投票について行ったことのある人とない人では、投票参加率に差があったのです。
親の投票について行ったことがある人とない人の投票参加率
18〜20歳の男女3000人のうち、親の選挙について行ったことがある人の投票参加は63.0%で、親の選挙について行ったことがない人は41.8%と、約20ポイントの差があったといいます。
投票所に実際に足を運び、投票する親の姿を見て選挙を身近に感じることに意味があるそうです。
総務省は「参議院選挙は、親子で投票所に行ってみませんか?」と呼びかけています。
ぬりえやゲーム、子どもが楽しめる取り組みも
子どもに選挙に関心や親しみをもってもらうためにと、あらゆる取り組みも行われています。
参院選の特設サイトでは、選挙のルールが学べる子ども向けゲームや、明るい選挙のキャラクター「めいすいくん」のペーパークラフト、投票所の絵の間違い探しなども掲載されています。
子どもだけでなく、投票に不慣れな大人も学ぶことができる、投票所を360度で見るページもあります。
札幌市では、市内に住む小学校就学前の子どもと保護者を対象に「選挙でぬりえ 子どもと一緒に選挙に行こう」という事業も実施。選挙に親子で来ることを呼びかけると同時に、ぬりえのキャンペーンも行なっています。
ぬりえで、めいすいくんが持っている投票用紙の色が正解した応募者に、選挙啓発グッズがプレゼントされるという仕組みだそうです。
札幌市は、総務省が実施した調査結果にも言及して「将来の有権者を育てていくため、小さい子どもにも選挙や投票に親しんでもらうことを目的としています」と、ぬりえキャンペーンの実施理由を説明しています。
キャンペーンには、大人の投票率アップを促すねらいもあり、札幌市は「義務教育前の子どもを育てる保護者らの大人が選挙に行くきっかけづくり」としています。
札幌市選管の公式ツイッター「めいすいくんのつぶやき」では、「投票所には18歳未満の子供も一緒に入ることができるけど、投票用紙への記入や投票箱への投函は、子供にさせることは禁止されているよ!
ルールを守って投票に行こう」とも呼びかけています。