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「命を守るため、早めの避難を」気象庁が緊急会見で呼びかけ。家族への声掛けも

3日から4日にかけて九州や西日本全体で大雨や土砂災害の恐れがあるとして、気象庁は緊急会見で警戒を呼びかけました。

日本付近に停滞している梅雨前線の活動が活発化し、九州では記録的な大雨となっている。気象庁は7月3日午前、緊急会見を行い「自治体から特別警報が発令されていなくても、命を守るため、早め早めの避難を」と強く呼びかけた。

鹿児島市では全市民59万人に避難指示が出ている。

九州南部では3日午前11時半の段階でも、大雨警報(土砂災害)の危険度分布で、警戒レベル4にあたる濃い紫色の「極めて危険」、薄紫色の「非常に危険」、警戒レベル3にあたる赤色の「警戒」が鹿児島県を中心とし、宮崎県、熊本県などの地域に出ている。

大雨警報(土砂災害)の危険度分布 (3日午前11時半現在)

会見では「3日午後から4日夜まで九州南部では強い雨が続きます」とし、九州北部地方、四国でも大雨は4日にかけて「警報級」となり、北陸、東海、近畿各地方でも3日夜から4日午前にかけて「警報級」となる見込み。

気象庁は会見で「レベル4の紫色である『極めて危険』になると、すでになんらかの災害が発生している場合もある。非常に激しい猛烈な雨が降りだすと、道路が急に浸水したりして避難が難しくなるので、薄紫色の段階で早め早めの避難を」と強く呼びかけた。

特に雨が強まっている鹿児島県では、鹿児島市の一部で濃い紫色「極めて危険」鹿児島市、薩摩川内市、日置市、姶良市、南さつま、南九州市、鹿屋市、曽於市、大崎町、志布志市、また宮崎県日南市で、危険度分布で警戒レベル4にあたる薄紫色の「非常に危険」が発令されている。(下図)

大雨警報(土砂災害)の危険度分布 (3日午前11時半現在)

内閣府の「避難勧告等に関するガイドライン」を基づき気象庁が発表する「5段階の警戒レベルと防災気象情報」では、午前11時現在で鹿児島県にでている薄紫色では、住民が取るべき行動は「速やかに避難」となっている。

気象庁は「これから大雨が降る場所に在住の人々は、自治体が発する勧告に敏感に。いつもと違うな、という雨の降り方や、危ないと感じたら、自治体が発する避難勧告を待たずに自主的に避難してください」と強調。

また「薄紫色の危険度分布が出たら、すぐ避難できるように避難の準備を。家族などにも声を掛け合ってください」と、避難準備や家族との連絡の取り合い、連携を呼びかけた。

気象庁によると、予想される24時間の雨量は多いところで、九州北部地方で300ミリ(4日午前6時まで)、九州南部350ミリ(4日午前6時まで)となっている。また同時間帯で四国でも250ミリが予想されている。

危険度分布で赤色の「警戒」になっている部分も「雨の状況によっては少しふれば土砂災害が起こる可能性があるという状況」とし、「少しでもふれば薄紫になるところがあるので、避難準備や早めの避難を」と気象庁は呼びかけた。

身を守るために情報収集と早めの行動を

警報や注意報、台風情報、雨量などの情報は、気象庁のホームページから確認できる。他にも以下のサイトで、危険箇所や土砂災害警戒区域に関する情報が確認できる。

鉄道の運行情報=JR東日本アイステイションズのサイトから。

浸水想定区域や道路情報、危険箇所=国土交通省のハザードマップポータルサイトで。地図や空中写真に、浸水想定区域や道路情報、危険箇所などを重ねて閲覧できる。

土砂災害危険箇所・土砂災害警戒区域=国土交通省のサイトから。