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100日で12kgのダイエットに成功した「食事制限」と「適度な運動」の10のコツ

「初めてのダイエット、どうしたらいい?」「痩せたいけど、ゆるいダイエットじゃないと無理…」いちばん体が重かった時期から体重が30kg以上痩せた筆者が、ダイエット中の食と運動についてのコツを紹介します。

私事で恐縮ですが、ダイエットに成功しました。100日間でマイナス12kg(96kg→84kg)。

いちばん体が重かった時期と比較すると、マイナス30kg以上(115kg→84kg)。まずはその結果をご覧ください。

2017年8月と2015年1月の比較。

1枚目:Takaaki Sato / 2枚目:Jun Tsuboike

84kg↔115kg。

1枚目:Takaaki Sato / 2枚目:Jun Tsuboike

84kg↔115kg。

1枚目:Takaaki Sato / 2枚目:Jun Tsuboike

84kg↔115kg。

筆者は過去に「ぽっちゃりモデル」として活動しており、ファッションショーに出演した様子が海外のニュースになったこともあります。

そんな筆者がなぜ「ぽっちゃり」というアイデンティティーを放棄し、ダイエットをしたのか……は後で説明するとして、まずは「食事制限」と「適度な運動」のコツを紹介します。

最初に断っておくと、以下は肥満の方の生活習慣について、よく注意されるものの、なかなか改善しにくいことです。

それを今の時代に、どうすれば受け容れやすくなるか、実践できるかを工夫した記事になりますので、ご了承ください。

0. そもそも「体重」だけを目標にしていいのか

ダイエットというと体重ばかりが注目されがちですが、身長が高い人もいれば低い人もいます。そのため、肥満かどうかは、BMIという数値で判定します。

BMIの求め方は「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」。性別にかかわらず、BMI18.5以上25未満が「普通体重」、25以上が「肥満(1〜4度まで)」です。

この基準でいえば、身長175cmの筆者の「96kgのときのBMI」は31で2度の肥満、「115kgのときのBMI」は38で3度の肥満。これは診断や治療の対象になります。

「8月現在のBMI」は27と、1度の肥満。今回のダイエットは、できるだけBMIを普通体重レベルに近づけるために、体重を落とすことを目標にしていました。

これらの数値は日本医師会の公式サイトでも計算できるので、ダイエットに取り組む方は事前にチェックしておくといいかも。

(関連記事:ダイエットだけじゃない、社会人が本気で運動をしてわかった10のメリット

1. 「すぐに」「極端に」ヤセようとしない

筆者は過去に1カ月で約9kgのダイエットをしたことがありますが、そのときは結局、数カ月でリバウンドしてしまいました。

これは食事制限と適度な運動のどちらにもいえることですが、「すぐに」「極端に」ヤセようとすると当然、反動があります。

また、必ずしも右肩下がりに体重が減っていくわけではありません。日々の増減に一喜一憂しないためにも、長期スパンで取り組む方がいいでしょう。

東京都病院経営本部の公式サイトでは“減量のペースは一カ月に最大でも4kg、平均2kg前後の減量であれば無理がありません”とされています。

2. 最初は食事制限から、体重が落ち始めてきたら適度な運動を

実感として、体が重いときにたくさん運動をするというのは面倒なものですし、ケガのリスクもあります。

筆者は最初は週1回の運動と食事制限から少しずつ始めて、現在は週2〜3回の運動と食事制限をしています。

(関連記事:ダイエットの減量後、リバウンドを防いで体重をキープした6つの習慣

ダイエットを始めた日に撮影されたランニングの様子。動きが重い。

最近のランニングの様子。動きが軽い。

まずは食事制限によってある程度、体重を落としてから、適度な運動に取り組むのがおすすめです。

3. おにぎり・寿司・ラーメン・パスタ・パンなど、炭水化物メインの食事は少なくする

「食事制限」とはいっても、実際に心がけたのは食事のバランスです。続けられなければ意味がないので、制限は意識的にゆるくしていました。

ただし、できるだけ控えたのは、上に挙げたような食事です。筆者は炭水化物メインの食事が好きだったのですが、今はごくたまに食べる程度にしています。

糖質量などが過剰になりがちということもありますが、それだけで完結してしまい、後述するたんぱく質や野菜が摂りにくくなることがネックでした。

好きなものを控えるのはつらいですが、体の脂肪が減り、筋肉量が増え、代謝が上がって太りにくくなるまでは、とガマンしています。

4. 食事のメインはたんぱく質、副菜として毎食できるだけ野菜を摂取する

主菜として肉や魚からたんぱく質を、副菜からは野菜をしっかり摂るようにしました。

比較的、値段が手頃なので、チキンが活躍します。

魚はあえて食べようとしないとなかなか食べないですよね。

サラダってちゃんと食べるとおいしい。

また、油分についても若干気にして、たんぱく質は揚げ物ではなく、できるだけ焼き物を選ぶようにしていました。

サラダのドレッシングも気になりますが、ダイエット自体がイヤになってしまうのを避けるために、ある程度は仕方ないと割り切りました。

炭水化物中心からこのような食事にシフトすると、正直、食費は上がってしまいました。そこは自炊や月末に豆腐を食べるなどしてカバー。

5. お酒はほどほど、飲むときはハイボールなどカロリーや糖質量を抑えたものを選ぶ

よく言われることではありますが、お酒のカロリーや糖質量も、杯を重ねればバカになりません。

そこで選んでいたのが、蒸留酒でそもそもカロリーが低く、割り物も炭酸水で糖質量も抑えられるハイボール。

行きつけのお店でハイボール。

また、酔いが回るとどうしてもおつまみの箸が進んでしまうので、お酒はほどほどに。おつまみも3.と4.を意識して選ぶようにしていました。

6. まずはラクにできる運動から、おすすめは1〜2駅分の徒歩通勤

さて、いよいよ運動です。こちらも、いきなりハードなことをしようとすると長くは続けられません。そこで、筆者はまず「歩く」ことから始めました。

平日に仕事をしながら運動の時間を確保するというのは、なかなか難しいものです。目をつけたのは移動時間。

徒歩通勤用にシューズを新調。ちゃんと習慣になったので、形から入るのは有効かも。


仕事から仕事への移動も、1〜2駅なら徒歩にしてみたり。意外と景色が良くて心が安らぐ。

無理なく始められるところから、日常生活に運動を取り入れてみると、ダイエットの効率も上がりました。

7. オフの日に体を動かすレジャーをしてみる

イヤイヤ運動するのもつらいものですから、できるだけ楽しんでダイエットをするためにも、オフの日のレジャーの内容を変えてみました。

たとえば、ボルダリング。ただ、これは体が重いうちは無理だったかも……。

学生みたいだけど、休日にスポーツアミューズメント施設に遊びに行ってみたり。ひさしぶりのバスケ、楽しい!

他にも、代々木公園でサイクリングや、夏が終わるまでにプールなど、何でもいいので軽い運動からスタートするのがポイントです。

8. ランニングと筋トレを自分に合ったバランスで

東京都病院経営本部の公式サイトでは、肥満の解消にもっとも効果があるのは有酸素運動(ウォーキング、ゆっくりめのジョギング、サイクリング、水泳など)。

また、筋トレなどで筋肉量を増やすと、「基礎代謝が高まり、さらに効率よくエネルギーを消費しやすい身体に」なるとされます。

ある程度、体重が落ちてきたので、坂ダッシュにチャレンジ。

契約して以来、長らくほとんど使っていなかったジム通いを再開。

筆者はあまり長い距離を走るのが得意ではないので、ランニングよりもダッシュや筋トレをメインで運動をしていました。

9. 自分の中でテンションの上がる場所を作り、そこで運動をする

ダイエットを始めるにあたり、運動習慣を作るために(全額自腹で)プライベートジムに通い始めました。

また、仕事が終わった後も運動できるように、いくつかの練習場所を確保していました。こちらは新豊洲のランニングスタジアム

そしてこちらは東京体育館の陸上競技場。会社から近かったので、昼休みを利用して練習をしたこともあります。

どこでもいいのですが、「自分にとってテンションが上がる」練習場所を見つけておくのが大事だと筆者は思います。

10. SNSを活用、心が折れそうなときはInstagramの励ましが支えに

今回のダイエット期間は、体重をInstagramで定期的に公開していました。そこで友人や知らない人からも励ましてもらえることは、かなりの心の支えでした。

Instagramにはそのためハッシュタグがあり、トレーニング姿を投稿するユーザーも多いので、ダイエットに活用するのもおすすめです。

ダイエット開始から15日後、初めて体重を公開。これで後には引けない。

開始から95日、ついにマイナス12kgを達成。ここでダイエット後の姿を投稿してみると……。

たくさんのコメントが! 応援してくれたみなさん、本当にありがとうございました。

ダイエットをしようと決意したのは、医療記者になったから。

今回、これまで何度も失敗しているダイエットに踏み切ったいちばんのきっかけは、医療記者になったことです。

ふとしたときに浮かんだ、「健康にまつわる記事を書いているのに、自分が健康でなければ、説得力がないのではないか」という疑問。

肥満にさまざまな健康上のリスクがあることは、すでに医学的に明らかになっていることです。

また、医療記者になって世の中のダイエットを見てみると、科学的な根拠があいまいなものもたくさんあります。

一般的な方法で、無理なく健康に近づけることを、証明したい――そんな思いから、ダイエットに取り組んだ100日間でした。

しかし、ダイエットはまだ終わりません。今後もさまざまな角度から、ダイエットと健康について考えて、発信を続けていきます。

ごく当たり前のダイエット法を、工夫しつつ、できるだけしっかりと実践した結果が、少しでもみなさんのお役に立てれば幸いです。

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