テイラー・スウィフトが6月17日、新曲「You Need To Calm Down」のMVを公開したのですが、もう何ていうか、最高すぎるので、何がすごいか説明させてください…!😭😭😭
1. 6月はプライド月間
まず、6月はLGBTを始めとする様々なセクシュアリティを称え、祝福する「プライド月間」。性的マイノリティの権利向上に向けたイベントが、世界中で催されています。
そのプライド月間に合わせて公開した今回のMVには、アメリカのポップカルチャーを牽引する超豪華な著名人が、これでもか!ってくらいカメオ出演しています。
曲名の「You Need To Calm Down」は、日本語で言うと「ちょっと落ち着きなよ😌」みたいな感じ。ポップな楽曲ながら、LGBTコミュニティに向けられるヘイトに対して、強いメッセージを発信しています。
2. 炎上するトレイラー。でも全然気にしない
MVはトレイラーの中で、テイラーが目覚めるシーンから始まります。
「私はあなたのことを知らないけど、あなたは私を攻撃してくる。まだ朝の7時だよ?」「道端で言うのも最悪だけど、Twitterで言うのはただの逃げでしょ」
そんな歌詞とともに、テイラーが嫌なものを見たようにスマホを投げ捨てると、そこから引火してトレイラーが炎上し始めます。でもテイラーは全く気にしません🔥
3. 歴史を作ったトランスジェンダー女優
ラヴァーン・コックスは、女子刑務所を舞台にしたNetflixのオリジナルドラマ「Orange Is The New Black」でブレイクし、トランスジェンダーの女優として初めて、アメリカテレビ界の最高峰とされる「エミー賞」にノミネートされました。
幼い頃から「私のジェンダーは監視の対象で、自分らしく振舞うことを止められていた」という彼女は、11歳の時に自殺未遂をした経験についても公に語り、トランスジェンダーを取り巻く環境について、声を上げています。
4. スポーツ史に残るゲイアスリートも登場
フィギュアスケートのアダム・リッポン選手は、2015年にゲイだとカミングアウト。アメリカの冬季オリンピック代表選手として初めて、同性愛をオープンにしました。
MVで配っているのは、もちろんかき氷です🍧🍧
5. トランスジェンダーの権利のために、自分の結婚式をキャンセルした歌手
ゲイカップルの結婚を祝福しているのは、歌手のシアラ。
シアラは数年前、自分の結婚式を開く予定だった州で、トランスジェンダーを差別する法律が成立したことに反対して、結婚式をキャンセルしたことで知られています。
ちなみに、誓いのキスを交わして嬉し泣きしているのは、人気ドラマ「Modern Family」でゲイカップルを演じたジェシー・タイラーと、実際の夫ジャスティン・ミキタ。本当に幸せそう😭
6. ファブ5のお茶会が可愛すぎる
Netflixの人気番組「Queer Eye」で愛されているファブ5も、テイラーとお茶会を楽しんでいます。
「Queer Eye」はファッション、インテリア、グルメなどのエキスパートである、ゲイやバイセクシュアルの5人が、様々な悩みを抱えた人を大変身させるリアリティ番組。
2003~2007年にかけてテレビ放映され、2018年に新しいキャストを迎えてNetflixでリメイクされました。
オリジナルシリーズが放映された10年前と現在を比べて、新キャストのタン・フランスは、「最初のシリーズは、ゲイに対する『寛容』を求めた戦いだったけど、今の僕たちは『お互いを受け入れる』ための戦いです」と語っています。
また、ファブ5の一人のジョナサン・ヴァン・ネスは最近、自分はジェンダーを男性にも女性にも定義しない「ノンバイナリー」だと公表しました。
7. アメリカ版「徹子の部屋」の名司会者も
コメディアンのエレン・デジェネレスは、約20年前にレズビアンだとカミングアウト。
当初は仕事が激減したものの、現在はアメリカ版「徹子の部屋」とも言える(?)トーク番組「エレンの部屋」で、アメリカ随一の名司会者として大活躍しています。
ちなみに、エレンにタトゥーを入れているのは、ロックバンド「QUEEN」のオリジナルメンバーにボーカルとして迎え入れられ、共にツアー活動をしていた歌手のアダム・ランバートです。
8. アカデミー賞で世界中の注目を集めた俳優も
同性愛嫌悪のプラカードを掲げる人たちの前で、悠然と太陽を浴びるテイラーとその友人たち。
そこに現れるのが、真っ赤なガウンとハイヒールで闊歩する俳優のビリー・ポーターです。
2013年に『キンキーブーツ』でトニー賞の最優秀ミュージカル主演男優賞に輝いた彼は、今年のアカデミー賞授賞式でも、タキシードとドレスを組み合わせた衣装で、世界中の注目を集めました。
9. ドラァグ界のレジェンド+ポップクイーン
「ミスポップクイーン」と書かれたステージに並ぶのは、アリアナ・グランデ、レディ・ガガ、アデル、テイラー・スウィフト、ビヨンセなどの、女性ポップスターに扮したドラァグクイーンたち。
多くが、最も才能のあるドラァグクイーンを決めるリアリティ番組「ルポールのドラァグレース」の出演者です。
「ルポールのドラァグレース」はドラァグクイーン同士の熾烈な戦いと熱狂的なファン層で知られ、司会者のルポールは、ドラァグ文化をメインストリームに持ち込んだレジェンドとして知られています。
一方、あまりに熱狂的なブームとなった結果、時にはネット上で、ファン同士の誹謗中傷や、出演者に対する「殺害予告」が飛び交う事態にも。
そんな中、MVでは「最高にかっこいい女の子たちのことをみんなネットで比べているけど、もう私たちは知っている。みんなが一人ひとり自分の王冠を持ってることを」という歌詞とともに、ルポールが王冠を宙に放り投げます。
10. そして、長年の確執が…😭
もしかしたら、テイラーファンが一番喜んだかもしれないのが、長年確執が騒がれてきたケイティ・ペリーとテイラーが、最後に抱き合うシーン。
ケイティとテイラーは、バックダンサーのブッキングなどがきっかけで険悪になったと噂され、実際、お互いに相手をディスるMVを発表したりもしてきました。
ところが、しばらく前からケイティと仲直りしていたというテイラーは、今回のサプライズ出演について、ラジオのインタビューでこう語っています。
「ケイティに出演の話をした時、これまで仲が悪いと言われてきた私たちが『贖罪』と『赦し』の象徴になるのは素晴らしいアイディアだと、言ってくれたの」
「ハンバーガーとフライドポテトの衣装を思いついたのは、ケイティがメット・ガラでバーガーの衣装を着ているのを見たとき」
「すごいパンクロックで面白いなと思って、『結ばれるべきで、お互いにぴったりな二人』の比喩として、バーガーとポテトの格好をするのはどう?とケイティに提案したんです」
11. これだけ豪華なMVも、全てはこのため
公開約20時間で、YouTubeの再生回数が1700万回を超えたこのMV。
多幸感あふれる3分半の終わりは、LGBTQを差別から守る「平等法(Equality Law)」を実現するよう求めるオンライン署名への参加呼びかけで結ばれています。
テイラー自身が6月1日に始めたこの署名は、すでに26万人が支援しています。
他にも見所がありすぎるこのMV、もっかい最初から見たくなったでしょ…?ここからどうぞ!そして、テイラーありがとう!🌈✨
【UPDATE】 記事内で「ケイティがメット・ガラでポテトの衣装を着ている」としていたのは、正しくは「バーガーの衣装」でした。修正いたしました。