保育園や幼稚園への送り迎えで、初めて子どもを自転車に乗せて走ったり、幼い子どもたちが自転車に乗る練習を始めたり。
多くの家庭で自転車の出番が増える春、消費者庁はTwitterで注意を呼びかけている。
子どもを乗せた自転車の事故
消費者庁によると、東京消防庁の管内で2011年から2016年の間に、幼児用座席付きの自転車に乗っていた子どもが負傷、救急搬送された人数は計1349人だった。
特に5月をピークに、送り迎えなどで子どもを自転車に乗せ始めた人の多い4~7月は、救急搬送件数が増える傾向にあるという。
子どもを乗せた自転車は、車体が通常よりも重くなり、停まっている際もバランスを崩しやすい。
また、時事通信によると、電動アシスト自転車は、通常の自転車よりも加速するスピードが早いため、転倒や衝突事故に繋がりやすいと指摘されているという。
消費者庁は事故を避けるために、次の5つの点などに注意するよう呼びかけている。
- 子どもには必ず自転車用のヘルメットをかぶせ、シートベルトを着用させる。
- 交通ルールを守り、バランスを崩さないように慎重に走行する。
- 停まっている間も転倒するおそれがあるので、子どもを乗せたまま自転車を離れたり、目を離したりしない。
- 子どもを2人乗せるときは「後ろの席→前の席」、降ろすときは「前の席→後ろの席」の順番を守るようにする。
- 定期的に自転車を整備・点検し、自転車を選ぶ際は、安全基準を満たしていることを示す「BAAマーク」などが付いているかを確認する。
チェーンに指を挟む事故も
さらに、幼児が自転車の車輪やチェーンに触れて、怪我をした事故例も複数報告されているという。
「年上の子が子ども用自転車のスタンドを立てて遊んでいたところ、年下の子が車輪に指を入れ、人差し指の先端を切断」(1歳)
「年上の子が自転車のチェーンに指を入れた状態で後ろを向いたところ、年下の子が自転車にまたがり、ペダルを漕いだため、指がチェーンに挟まり受傷した」(5歳)
自転車が止まっていても、車輪やチェーンに指を挟む恐れがあるため、十分注意する必要があると呼びかけている。