7月21日午後8時に開票作業が始まった参議院議員選挙。AbemaTVはANN(テレビ朝日系列)の出口調査の結果をもとに、諸派の「NHKから国民を守る党」(N国)が比例代表で、少なくとも1議席を獲得する見込みだと報じた。
NHKから国民が受けている被害として「公共放送なのに国営放送のような放送をされている」「反日的な報道をされている」などと主張する一方、具体的な政策に関する公約は掲げられていない。
NHKのスタジオで収録される政見放送で、「さあテレビの前のあなたもご一緒に!NHKをぶっ壊す!スタジオにいるNHKの職員もみなさんもご一緒に、NHKをぶっ壊す!やるわけないですね!」などと叫ぶ様子が話題になった。
BuzzFeed Japanの選挙特番に出演した文筆家の古谷経衡さんは、「N国をわたしは第2在特会だと思っている」と語る。
「N国には在特会出身の党員もいる。立花氏にそこまで排外性があるわけではないが、そういう背景のメンバーが集まっている。統一地方選でN国がふた桁の議席を取ったのは、低投票率で新しいことをすれば目立つという地方議会の弱点を突いたものだった」
「しかし、国政、参院選で議席を取ることは想像できない。もし当選したとすれば、なにかの隙間に入ってしまった。テトリスで言えば長いブロックがすっと縦に入り、ブロックが4段消えた。そういう状況ではないか」と話す。
一方で、「N国に投票した人はネトウヨなのかというと、必ずしもそうとは言えないのでは」と指摘する。
「いわゆるネット右翼と呼ばれる層からの票ではなく、サブカル的なノリというか、面白ギャグみたいなものを好む有権者が、どれくらいいるかということだろう」
「『NHKをぶっ壊す』という主張自体は、ネット右翼からすると、10年前から訴訟などもやっていて全然新しくない。今回の選挙ではネット右翼は完全に自民党支持だと思うので、どちらかというと面白がりなのでは」と話した。
UPDATE
表現を一部修正しました。
【UPDATE】古谷さんのコメントを追記しました。