子連れ出勤した議員の代わりに、議長が赤ちゃんを抱っこ 「今日はVIPが一緒です」

    議長が抱っこしている赤ちゃんは、同性パートナーと結婚している議員の息子。議長や同僚の議員は「今日はVIPが一緒」「赤ちゃんが議会にいるのはすてきだ」と歓迎されました。

    ニュージーランド議会で8月21日、育児休暇から復帰した議員が連れてきた赤ちゃんを、議長が代わりに抱っこし、ミルクをあげる様子が話題を呼んでいます。

    「普段、議長席は議長しか座れないけど…」

    トレヴァー・マラード議長に抱っこされているのは、この日初めて「子連れ登院」をしたタマティ・コフィー議員の息子さん。

    コフィー議員は同性のパートナーと結婚しており、今年7月に息子が誕生した際には、夫と代理母となった友人の女性とともに、息子を囲んで喜ぶ写真をTwitterに投稿しました。

    🌈👶🏻 He’s here. and he came into this world surrounded by his village. #modernfamilies 👬Mum doing awesome. Dads overwhelmed at the miracle of life. 📺 @SundayTVNZ will tell our story this Sunday night at 730pm. Give it a watch.

    「🌈👶やっと彼が来た。そして彼は彼の『家族』に囲まれながら、この世界にやってきました。お母さんは元気です。お父さんたちは生命の奇跡に圧倒されています」

    BBCによると、マラード議長自身も、3人の子どもを持つお父さん。

    議会の様子を捉えた映像では、審議を進めながらミルクをあげたり、背中をさすったり、ぐずりそうになるところをあやしたりする様子が映っています。

    議長は審議中のその様子を自身のTwitterに投稿し、「普段、議長席は議長しか座れないものですが、今日はVIPが一緒でした」と綴りました。

    Normally the Speaker’s chair is only used by Presiding Officers but today a VIP took the chair with me. Congratulations @tamaticoffey and Tim on the newest member of your family.

    ギャレス・ヒューズ議員も、議会で息子を抱き上げるコフィー議員の写真を投稿し、「議会に赤ちゃんを迎えるのはすてきなこと。そして、なんて可愛らしい子なんだ」とツイートしました。

    Lovely to have a baby in the House, and what a beautiful one @tamaticoffey

    首相は子連れで国連総会へ

    ニュージーランドでは、ジャシンダ・アーダーン首相が昨年6月に出産

    現職の首相が在任中に出産したのは、パキスタンの故ベナジル・ブット元首相以来2人目と言われています。

    アーダーン首相は約6週間の産休を取得したのち、生後3カ月の長女を連れて、国連総会でスピーチをし、注目を集めました。

    日本では2017年11月、熊本市議会の女性議員が生後7カ月の長男を連れて市議会に出席しようとしましたが、入場が認められませんでした