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「私と彼女が結婚しても、世界は何も変わらない。でも…」 署名1万筆突破、14日に一斉提訴

「愛する人と共に一生を添い遂げたい。結婚という選択肢が、同性愛者にはないことが、悲しい悔しい」などの声が寄せられている。

2月14日、同性同士の結婚を認めないのは、憲法が保障する自由や平等に反しているとして、全国13組の同性カップルが一斉に、国を相手取った訴訟を起こす。

訴訟への支援を求めるオンライン署名は、約2週間ですでに1万筆を超えた。支援者からは、様々な声が寄せられている。

約2週間で署名1万筆

同性婚訴訟応援の署名が1万筆を突破!ありがとうございました!引き続き署名は募集しますので、今後も拡散のご協力をお願い致します。https://t.co/vAWAZx07yo 2月14日に全国で一斉提訴し、夜には東京、札幌、大阪で応援イベントを開催します。https://t.co/FLbYghbxI8 #結婚の自由をすべての人に

弁護団によると、14日の一斉訴訟では、計13組の同性カップルが原告となる。札幌、東京、名古屋、大阪の各地方裁判所において、国を相手取り裁判を起こす。

同性カップルが法的な婚姻関係を結ぶことが認められていない現状は、結婚の自由の侵害であり、憲法14条が掲げる「法の下の平等」に反している、と主張する方針だ。

民事訴訟の制度上、「同姓婚が認められないことに対する損害賠償の請求」というかたちを取るが、訴訟の主旨は、金銭を得ることではない。

裁判を通じて結婚の平等と自由を訴え、制度の変更につなげていくことだ。

「私と彼女が結婚しても、世界は何も変わらない。でも…」

1月21日にchange.orgで募集を始めた署名には、すでに1万1千筆を超える支援が集まっている(2月6日現在)。これらは、訴訟の過程で、裁判所へ請願として提出する予定だ。

change.orgのページには、署名に賛同した支援者から多くの声が寄せられている。

私は女性です。恋人も女性。
私も彼女と結婚したいです。
私と彼女が結婚しても、この世界は何も変わらないです。
でも世界に幸せが一つ生まれます。

愛する人と共に一生を添い遂げたい。その途中に”結婚“という選択肢があるはずが、同性愛者にはない。悲しい悔しい。

既存の結婚がいい人はそちらを選べばいいし、その枠に入らない人の権利まで排除する必要はないと思います。もっともっと、結婚もパートナーシップも多様で自由でいいと思っています。

「私たちにできることがあるのであれば」

埼玉県川越市で暮らす相場謙治さん(40)と古積健さん(44)も、原告に加わる同性カップルだ。1月4日には市役所へ婚姻届を提出したが、受理されなかった。

1月21日に開催されたイベントで古積さんは、「私は元々のほほんと生きてきて、(謙治さんと)二人で幸せに暮らしていられれば別にいいかなと、他の人のことまで考えていられないかな、と思っていました」と明かした。

ではなぜ、数年間に及ぶと予測される訴訟の原告に立つことを決めたのか。古積さんは言う。

「自分たちはたまたま周りにカミングアウトできて、親も認めてくれる状況でした。でも、他のレズビアン、ゲイカップルは、親にすら言えない、友達にすら言えない、二人で手を繋いで外を歩くなんてもってのほか…という状況がまだまだあります」

「なかなか前に出られないという人がいる中で、我々はたまたまオープンにできる立場だった。多くの人が同じ願いを持っていて、私たちにできることがあるのであれば、原告の一人として頑張っていきたいと思いました」

「当事者」は同性カップルだけではない

東京の応援イベント! 2月14日18時開場、19時開始、21時終了 永田町GRiD(6F ATTiC) 分参加費:1500円(簡単な飲みものとスナックが付きます) 事前申込:申し込みのない方の当日参加も大歓迎ですが、会場準備の都合上予め申し込みを頂けると幸いです。https://t.co/0vDdIs5hHQ

弁護団のメンバーで立ち上げた一般社団法人「Marriage for All ー結婚の自由をすべての人にー」では、ホームページTwitterLINE@を通じて、訴訟に関する情報を発信している。

2月14日の提訴日には、東京、大阪、札幌で応援イベントを開催する予定だ。

寺原真希子弁護士は、この訴訟の「当事者」は、結婚を望む同性カップルにとどまらないと強調する。

「異性愛の人は関係ないと思うかもしれませんが、身近にこうした差別が堂々とある社会で生きられますか?ということを正面から問いたいと思っています」

「誰もが何らかの側面では弱者であり、社会の目によって自分の生き方を制限されています。同性婚が認められる世の中であれば、他の困っている人も生きやすくなるはずだと思います」