杉田水脈議員の辞職求め、自民党本部前で抗議 「憤怒と恐怖が私たちを突き動かした」

    「これをきっかけに、セクシュアルマイノリティへの理解が進み、法整備も含め、差別が解消されていくことを願います」

    自民党の杉田水脈・衆議院議員が寄稿文で「(LGBTは)生産性がない」などと主張し、批判が高まっていることを受け、7月27日午後7時から自民党本部前で、杉田議員の辞職を求める抗議活動が行われる。

    日本最大のLGBTイベントを主催し、今回の抗議を呼びかけた団体の一つである「東京レインボープライド」共同代表理事の山縣真矢さんは、「憤怒と恐怖が、私たちを抗議へと突き動かしました」と語る。

    自民党「寄稿は議員個人としてのもの」

    問題となった寄稿記事は、「新潮45」2018年8月号に掲載された杉田議員の寄稿「『LGBT』支援の度が過ぎる」。

    性的マイノリティ当事者の置かれている現状に対する認識が乏しく、「生産性のない者」に対する支援の必要性に疑義を投げかける内容とされ、当事者団体や識者から批判の声が上がっていた。

    杉田議員の所属する自民党は2016年、LGBTなどの性的マイノリティを受け入れ、支援する社会を目指すことを掲げた基本方針を策定し、「当事者の方が直面する様々な困難に向き合い、課題の解決に向けて積極的に取り組むことが求められている」と明記した。

    一方、杉田議員の寄稿について自民党広報本部は7月24日、「議員個人としてのものと理解しております」とBuzzFeed Newsの取材に回答した。

    同日会見した二階俊博幹事長は、杉田議員の考えと党の立場は違うことを強調した上で、「党は右から左まで各方面の人が集まって成り立っている。人それぞれ、政治的立場はもとより人生観もいろいろある」と述べた

    「憤怒と恐怖が、私たちを抗議へと突き動かしました」

    杉田水脈衆議院議員(自民党)が『新潮45』に寄稿した論考「『LGBT』支援の度が過ぎる」に対し、7月27日に自民党本部前で実施される抗議活動に連帯し、東京レインボープライドも参加します。共に抗議の声をあげましょう。#0727杉田水脈の議員辞職を求める自民党本部前抗議

    Twitterハッシュタグは「#0727杉田水脈の議員辞職を求める自民党本部前抗議」で、東京レインボープライドのメンバーや当事者の議員など、複数のスピーカーが演説に立つ予定だという。

    山縣さんは次のように呼びかけている。

    「憤怒と恐怖が、私たちを抗議へと突き動かしました」

    「杉田水脈議員の論考は、保守とかリベラルとか、右とか左とか、それでどうこうという次元の話ではなく、人間の尊厳や存在を否定する、絶対に許すことのできないものでした」

    「『Pride』という歴史的にも重みのある言葉を冠する団体として、ここで抗議の声をあげなければ、その存在価値を見失うのではないか。そんな危機感もあり、TRPとして、今回の抗議行動に連帯することにしました」

    「これをきっかけに、セクシュアルマイノリティへの理解が進み、法整備も含め、差別が解消されていくことを願います」