首相官邸がTwitterで異例の「心からのお詫び」 なにがあったのか?

    毎月勤労統計の不正をめぐり、異例の謝罪。

    首相官邸のアカウントがTwitterで「お詫び」を繰り返し投稿している。

    【お知らせ】このたびの毎月勤労統計調査の不適切処理について、心からお詫び申し上げます。雇用保険等の「過去分の追加給付」につきましても、お知らせとお支払いの開始時期のスケジュールをお知らせします。詳細はこちらをご覧ください。https://t.co/CrkVo5fpYj [PDF]

    今回のツイートが投稿されたのは、2月5日。厚生労働省が公表する「毎月勤労統計」の不正調査問題を受けたものだ。

    雇用保険などが少なく支払われるなどの影響が出ていたことから、追加給付のスケジュールをアナウンスされた。

    早い人では3月中に支払いが始まる。一方で、例えば2008年のリーマンショックで職を失い、過去に雇用保険の支払いを受けていた人などの支払いは、10月ごろまでずれこむことになるという。

    厚労省では雇用保険や労災保険などに関するサイトを公開しているほか、問い合わせダイヤルも開設している。

    この問題をめぐっては、1月15日以降「心からお詫び」が計4回投稿されている。

    このたびの厚生労働省における勤労統計調査の不祥事について、心からお詫び申し上げます。雇用保険、労災保険、船員保険で追加の給付対象となる可能性のある方は、のべ1,973万人と見込まれています。

    首相官邸の公式アカウントが「お詫び」を連続して投稿するのは極めて異例だ。

    この問題をめぐっては、1月28日の通常国会開会における施政方針演説で、安倍晋三首相も「長年にわたり、不適切な調査が行われてきたことは、セーフティネットへの信頼を損なうものであり、国民の皆様にお詫び申し上げます」と述べていた。

    この問題で、過少給付などの影響を受けた国民が、延べ約2000万人という膨大な数にのぼっていることが、その判断の裏にあったとみられる。

    一方、野党は、実質賃金の伸び率が一部でマイナスになることなどに触れながら、追及を強めている。