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「創価学会の声をどう受け止めた?」池上彰氏 VS 公明・山口那津男代表、その答えは…

憲法改正については、「今の憲法はいい憲法だという基本的な評価がある」として、「加憲の形をとっていく基本方針」を強調した。

7月21日に投開票された参院選で、公明党の山口那津男代表(東京選挙区で当選)がテレビ東京の開票特番「池上彰の参院選ライブ」で池上彰氏からの質問に応じた。

憲法改正については、「今の憲法はいい憲法だという基本的な評価がある」として、「加憲の形をとっていく基本方針」を強調した。

また、9条に自衛隊を明記するという安倍晋三首相の改憲案については「もう少し議論を尽くすべきだ」とした。

読売新聞によると、政府はアメリカが結成を目指すホルムズ海峡などにおける「有志連合」について、参院選後に検討を本格化するとしている。

ただ、山口代表はこれについても「自衛隊を直ちに出す状況ではない」としつつ、「これから政府とともに検討していく必要がある」とも語った。

やりとり全文は以下の通り。

ーー当選確実が出ました。どのように評価しているか


候補者として東京になかなか入れず、全国を駆け回っておりました。そんなやりづらい中で東京の有権者の方に押し上げていただきました。感謝の気持ちでいっぱいです。


ーー公明党は自民党と連立政権を組んでいました。安倍首相は今回の選挙で憲法改正に熱意を燃やしていた。創価学会の中にある、憲法改正について公明党は反対してほしいという声をどう受け止めているか。


公明党は「憲法の三原理」「国民主権」「基本的人権の尊重」「憲法の平和主義」。これは堅持をすることをずっと言い続けてきたので、この基本理念に素直に応じていただいていると考えている。

今の憲法はいい憲法だという基本的な評価があり、その後の経過の中で憲法に盛り込むべきふさわしい価値があるなら加える、加憲という形をとっていくという基本方針に応じていただいているのだと思っている。


ーー安倍首相は憲法9条の中に自衛隊を明記するべきだと主張している。


自衛隊についてはほとんどの国民の方が容認されている。その自衛隊の活動の仕方については平和安全法制で明確に決められている。

法律と憲法の関係も国会で議論を尽くしている。それをあえて書く意味がどこにあるのか、これはもう少し議論を尽くすべきだ。


ーー安倍首相が憲法改正を進めていくときに、公明党としてはちょっと待てよという立場で臨むということか。


国会で議論が深まっていないので、しっかり深めていく。国民の理解が伴うようにしっかりと議論を進めていく。落ち着いた冷静な議論が必要。


ーー年金だけでは老後に2000万円足りないという話が出た。2004年の時、100年安心プランを打ち出した当時の厚生労働大臣は公明党の坂口力さんだった。不安が広がったことについてどう考えているか。


年金プランを煽らないということは民主党政権も約束したことであった。2004年から始めた保険料の上限を決めて固定する。これは実現した。

基礎年金の半分は税金で支える。これも実現した。25年の納付を10年に短縮することも実現。制度改正でやるべきことはほとんど実現している。

また、就業者が384万人増えているため、保険料収入も増えている。株式の運用によって年金積立金も積み増しされている。

いずれも制度改正、運用、改善されていることは明らかであり、年金を続けていくことは明らか。これと人生100年時代をどうするかは全く違う次元の話。


ーー有志連合を出すかという議論について。


自衛隊を直ちに出す状況ではない。

何にしても有志連合がどういう意図で、どういう中身なのかということはよくわからないところがあるので、これから政府とともに検討して行く必要がある。