「外国人はマナー悪い」は本当? 疑問を投げかけるマンガが話題に

    店の中に飲み物を持ち込まない、列には並ぶ……。日本人にとっては当たり前の文化でも、それって……?

    外国人を安易に批判する人たちに、「それって本当でしょうか?」と投げかける漫画が話題を呼んでいます。

    一言で「外国人はマナー悪い!」と言っても……?

    「常識の違いは文化の違いなので、優劣じゃない」

    漫画を描いたのは、イラストレーターのよねはらうさこさん。

    きっかけは参加した飲み会で「意図せず外国人の悪口大会が始まった」ことだったそうです。

    「愚痴を聞いていて『それは国民性を否定するよりも単純に注意すればいいんじゃ…?』と違和感を覚えたことがありました」

    中国人の友人も多いというよねはらさんは、普段からもそうした周囲の「外国人への拒否感」を感じていたといいます。

    「わたしは中国人と接して『自分も取り入れたいな!』と思った考えなどをTwitterでシェアしています。その内容にかかわらず、とにかく外国人への拒否感がある人からのリプライも多く送られてくるので、『文化の違いを優劣と間違えている人がいるな~』と感じて『今回の漫画を描こう!』という思い至りました」

    3500RT、8000いいね(4月21日現在)を超えている漫画には、賛否両論が寄せられているそう。

    賛同してくれる人が多い一方、「逆ギレされるのが怖い」といった意見もあるといいます。

    「わたしたちは気軽に情報を受け取れるようになった今、マイナスなニュースに触れる機会が増えました。外国人と接することで100個いい交流があっても、1個悪い交流があると、それを恐れる人がいます」

    「『電車の中で席を譲るか』という話にも似たところがあって、一度ご年配の方に拒否されたり、そういう話を聞いたりした人は、『じゃあ譲るのはやめようかな』と考える。そういう感情を否定することはできないけど、100人のおじいちゃんおばあちゃんが喜んだ話を積極的に伝えていく必要があるんじゃないかなと思っています。外国人の話も同じで、うれしい楽しい交流をたくさん伝えていきたいです」

    よねはらさんがこうした発信で目標にしていることは、「わたしたちはもっと自由に生きていいし、同じように違う文化や意見があってもいい!と思えるようになること」といいます。

    「今の日本では、特にSNSを見ていると、ジェンダーや教育、高齢化と問題が山積みなうえ、いろんな意見が対立しあってとても生きにくい状態にあると思います。そういう生きにくさの中にいる人たちにこの作品を読んでもらいたいし、今後もそんな人たちに響くような言葉をシェアできるように頑張っていきたいと思っています」