僕は「星野ロミ」じゃない "漫画村の元運営者拘束"で風評被害も

    思いがけず"勘違い"に直面している人がいる。

    著作権を無視した漫画の海賊版サイト「漫画村」の運営者・星野ロミ容疑者(28)の身柄を拘束した、とフィリピンの入国管理局が発表した。

    それにより、思いがけず"勘違い"に直面している人がいる。漫画家の「星野ルネ」さんだ。

    別人なのに、名前が似ていることから間違われているといい、ルネさんは「星野違いにご注意を」と笑う。

    星野ルネさん(@RENEhosino)は、書籍「まんが アフリカ少年が日本で育った結果」などで知られる漫画家で、身柄が拘束された星野容疑者とは別人だ。

    星野容疑者についてのニュースが流れると、Twitter上では「ヤバイまじで星野ルネと思った(笑)」「星野ルネさんに間違い投稿が来そう・・・」などの反応が。

    「あ、星野ルネさんとマジで混同してたわ」というツイートもあり、実際に間違えていた人もいたようだ。

    名前が「ロミ」と「ルネ」の違いで、同じカタカナであることから混乱した人が多かったと見られる。

    それに対し、ルネさんはこうツイートした。

    漫画を違法に無料で読ませる→星野ロミ


    自作の漫画を無料で提供してる→星野ルネ

    ルネさんの思い

    ルネさんは、自身が拘束されたと勘違いしている人が多数いるといい、「とんだとばっちりですね」とBuzzFeed Newsに話す。

    「やはり、私の漫画をTwitterなどでチラっと見たことがあるくらいの人だと、『星野〇〇』と曖昧に名前を覚えていることが多くて」

    星野容疑者の拘束については、こう受け止める。

    「あの人がアップしていた漫画は、それを描いた漫画家さんたちや、編集の方々、アシスタントの方々、そして漫画家として成功を夢見ていたけれど叶えられなかった人たちがいて、初めて築き上げられてきた、結晶です」

    「それを何の貢献もしていない人間が、不正にアップロードをして私腹を肥やすというのは、リスペクトを欠いている行為です。絶対にあるべきではないと思っていました」

    自身の漫画は「合法」

    そう指摘するルネさんは、自身の漫画は「合法」で読めるとし、こうメッセージを送る。

    「私の漫画は、気軽に読んでもらえる1ページ漫画をコンセプトに、無料での投稿を旨として描いているので、合法で無料で読めます。なので、是非お楽しみください」

    「そして、今後も“星野間違い“にお気をつけて、『星野ルネ』を引き続きよろしくお願いいたします」


    星野容疑者は、「漫画村」を2018年4月まで運営。漫画家から米国で民事訴訟も起こされていた。

    また、毎日新聞などによると、福岡県警などが著作権法違反の疑いで捜査に乗り出している。

    朝日新聞によれば、一般社団法人「コンテンツ海外流通促進機構」の集計で、17年9月から18年3月までにのべ6億2千万人がサイトを閲覧。被害額は推計で約3200億円にのぼるという。

    フィリピンの地元紙マニラ・ブレティンによると、同国の入国管理局は日本大使館からの要請を受け、フィリピン・マニラのニノイ・アキノ国際空港で星野容疑者の身柄を拘束。近く日本への強制送還の手続きに入るという。

    アップデート

    フィリピン入管当局が公式発表を行ったため、それにあわせて記事内容をアップデートしました。