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警報が発令されてからの「避難は遅すぎる」 気象庁が注意を促した「猛烈な雨」とは

今後、土砂崩れや河川の洪水・氾濫など厳重な警戒が必要で、いち早く身を守る行動をとるよう呼びかけた。

活発化した梅雨前線の影響で、九州南部を中心に断続的な大雨が降り続いている。気象庁は7月2日、今後さらなる大雨が予想されるとして、警戒を呼びかける記者会見を開いた。

大雨の可能性が高まるのは、九州では3日昼前ごろから、その他の西日本では3日午後から、東日本では3日夜から。今後、土砂崩れや河川の洪水・氾濫など厳重な警戒が必要で、いち早く身を守る行動を取るよう呼びかけた。

気象庁によると、今回の梅雨前線による大雨は6月28日から始まり、少なくとも7月6日まで継続する恐れがある。

近年の豪雨災害と比較するのは、現時点では難しいが、今回は「長い期間を通して、狭い範囲で大雨となる可能性が高い」という特徴がある。

平年の7月に降る1カ月分の雨量を、24時間で超える記録的な大雨となる可能性があり、「猛烈な雨」となる地域が出る恐れもあるという。

「猛烈な雨」とは、1時間雨量が「80ミリ以上」となるものを言い、息苦しくなるような圧迫感があり、恐怖を感じるレベルの雨だ。

特に、雨量が多くなる恐れが高いと予測するのは、熊本県と鹿児島県。ただし、予測には振れ幅があり、「ズレる可能性があるので注意が必要」だと指摘した。

警報を待たずに避難を

さらに、数十年に一度の大雨に対して出る「大雨特別警報」を発令する可能性も、「ゼロではない」と気象庁は説明する。

そのため、「特別警報が発令されてからでは、避難は遅すぎる。警報を待つことなく、市町村が発表する避難勧告などの情報や、気象状況などを確認して、避難など身を守る行動を取っていただきたい」と呼びかけた。

避難の準備は2日夜から3日朝にかけて行い、「少しでも雨が強まってきたら、すぐに逃げる」などの行動が大事だと最大限の注意を促した。