田村亮「僕は限界だった」吉本興業への不信感を暴露 “闇営業”謝罪めぐり

    田村さんは「会社を攻撃するつもりは1ミリもなかった」とした上で、吉本側が当初企図していた謝罪会見について、吉本側が「在京5社、在阪5社のテレビ局は吉本の株主だから、大丈夫やからと言われた」と述べた。

    事務所を通さず、特殊詐欺グループとされる反社会的勢力が催したパーティーに参加し、一定の金銭を受け取った“闇営業”をしていたとして吉本興業から契約を解除された宮迫博之さん、謹慎処分を受けた田村亮さんが7月20日午後、記者会見を開いた

    2人は「虚偽の説明をしてしまい、詐欺被害に遭った方や嫌な気持ちになった全ての方々、本当に申し訳ございませんでした」と涙ながらに謝罪。

    一方で、宮迫さんと田村さんは、吉本側から謹慎処分を告げられた頃、当初は金銭授受を否定する虚偽の証言をしていたことについて謝罪会見を開きたい意思を伝えたが、吉本側から「会見をしたら、連帯責任で(関係者を)全員クビにする」と言われたと述べた。

    また、田村さんは吉本側が謝罪会見の開催を一時は認めていたが、「在京5社、在阪5社のテレビ局は吉本の株主だから、大丈夫やからと言われた」と述べ、不信感を募らせたと吐露した。

    宮迫さん「会見したら全員クビだと社長が言った」

    宮迫さんと田村さんが記者会見で話した内容によると、2人は週刊誌で“闇営業”の疑惑が報じられた後、吉本側に金銭の授受があった事実を6月8日に報告したという。

    このときの吉本側は、即座に事実関係を公表することよりも「静観」という判断をとった宮迫さんは語る。

    8日から「ずっと静観でいきましょう」と言われました。それに、僕たちも納得してしまいました。

    でもその後、1日、2日と経っていくうちに、世の中は更に大きな問題になっていきました。

    その中で「詐欺被害者から奪い取られた金を受け取っているんじゃないか」という報道をたくさん目にして、情けなく、申し訳なく自分のことは許せなくなり。

    何度か吉本の社員に「大丈夫か。会見を開いて、言ったたほうがいいのではないか」。「いえ、会社としては静観です」と言われました。

    宮迫さんの発言

    6月24日、宮迫さんと田村さんら“闇営業”に関わった芸人らが呼び出され、吉本側から謹慎処分を告げられたという。

    宮迫さんによると、この場で田村さんが「記者会見をやらせてください。全部自分たちの口から金額、経緯、事実を伝えさせてください」と訴えたという。これに対して、吉本側は会見を認めなかったという。

    その時、吉本興業・岡本(昭彦)社長が、そこにいた弁護士、社員、全て外へ出ろと、僕たちと岡本社長5人だけになりました。

    まず最初に岡本社長がおっしゃったのは、「お前ら、テープ回してないやろな」と言われました。

    「回していません。そんなことする訳ありません」。「亮、ええよ。お前辞めて、一人で会見したらええわ。やってもええけど、ほんなら、全員連帯責任でクビにするからな」と言われました。

    「それでもええんなら記者会見やれ」と。「俺にはお前ら全員クビにする力があるんだ」と。そう言われて、全員何も言えなくなりました。それが6月24日です。

    宮迫さんの発言

    田村さん「僕は限界だった」

    田村さんは、記者会見を申し出たことに対する吉本側の対応に不信感を明かした。会見では時折、ハンカチで涙を拭った。


    田村:正直僕は納得がいってませんでした。

    僕は嘘をついて、Twitterとかでも嘘ついて、ラジオでも嘘をついてしまって、淳にも嘘をついて、僕のことを擁護してくれる人もたくさんいて、嘘に擁護してくれている人に対して、やっぱり辛くて…。

    それで、「やっぱり言おう」となった時に、会社にやっぱり「どうしても言いたい」と。弁護士さんたちが止めている理由がまったくわからなくて。

    弁護士さんが言うには、我々が「弁護士をつけたことを上層部は悲しがっている。ファミリーだという風に言ってました」。

    けど、僕に言わせれば、本当に僕がファミリーだとするなら、僕は子供だと思っています。

    子供が正しいことを、本当に悪いと思っていることを謝ろうとしていることを、止めるのが親ではないとおもいます。それをやられて、僕は不信感しかなくなってしまいました。

    止める理由は僕の中ではなく、背中を押してほしい。どういうふうにしたらコイツらがちゃんと謝れるかを手伝ってほしかっただけです。本当のことをいうのがどんどん遅れて、しんどいことは伝えていました。

    他の先輩方や、後輩もワイドショーとかで(コメントを)出さないといけないのに、会見したほうがいいというのは僕もみんな同じですし、だけど止めているのがあってはいけないと思っていました。

    だから弁護士さんを立てたことは、僕は正しいと思う。じゃないと動いてくれなかったのも事実ですし。

    ただ、引退会見という風になっていった経緯は、どのような感情で吉本興業の方が俺らに怒っていっているのは想像がつかないけど。

    元は自分たちがついた嘘のせいだから色んなことを待ったり我慢してきましたが、僕は限界だったので、今回、手作りですけども、色んな人に届くように、謝らせてもらいたいと思って、この会見を開かせてもらいました。本当にすみません。

    「在京5社、在阪5社のテレビ局は吉本の株主」

    田村さんは「会社を攻撃するつもりは1ミリもなかった」とした上で、吉本側が当初企図していた謝罪会見について、吉本側が「在京5社、在阪5社のテレビ局は吉本の株主だから、大丈夫やからと言われた」と述べた。

    これについて田村さんは「何が大丈夫かよくわからないですけれど、僕たちが言うことが本当の気持が伝わるか不安になった」と心境を明かした。