香港では7月27日、中国本土に近い元朗地区(香港北西部)で民主派のデモ隊と警官隊が衝突した。
市民らは民主派への暴行事件が発生した元朗地区でデモを計画。
これに対し、香港警察は安全上の理由からデモを禁止した。
一方、民主派の市民らはこの措置に反発して、デモ行進を決行。抗議の意を示したが、やがて警官隊と衝突した。
CNNは保健当局からの情報として、15歳から60歳までの計23人が病院に搬送されたと伝えた。
現地メディアによると、元朗地区でのデモには約29万人が参加した。背景には、民主派のデモ参加者らへの暴行事件があった。
AFPなどによると、元朗地区は中国本土に近いことから、密輸や密航を生業とするマフィアや、親中派の組織が強い影響力を持っているという。
香港では6月以降、中国本土へ犯罪容疑者の引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」の改正をめぐり、民主派の市民と警官隊の衝突が続いている。
香港政府は条例改正案について、事実上の廃案になるとの見通しを示している。
しかし、行政長官が「逃亡犯条例」改正案の即時撤回に触れず、辞任を否定したことから民主派は反発。
香港では28日もデモが予定され、なおも緊張が続いている。