11月18日、前ニューヨーク市長で2020年の大統領候補でもあるマイケル・ブルームバーグ氏が、ジョンズ・ホプキンズ大学に対して18億ドル(約2030億円)と巨額の寄付をすると発表された。
寄付金は、ボルティモアにある同大学の学資援助を推進するためだという。
今回の寄付は、近代における米国の大学に対する個人的な寄付としては最高額になると見られ、同大学が「永遠に、ニードブラインド(need-blind)」となるために使われる。
「ニードブラインド」とは、必要条件となる成績をおさめたすべての学生が、家庭の経済状況にかかわらず進学できるという意味だ。
「私にチャンスを与えてくれた大学が、他の学生たちにも同じ機会の扉を確実に、恒久的に開いておけるようにしたい」。ブルームバーグ氏は自身の母校に対する寄付を発表したニューヨーク・タイムズのオプ・エドでそう書いている。
億万長者である同氏は、父親が簿記係として年収約6000ドルを稼いでいたが、若い頃ジョンズ・ホプキンズ大学に通うことができたのは国防学生ローンがあったのと、在学中に仕事をしていたからに過ぎないという。
「ジョンズ・ホプキンズ大学から卒業できたからこそ、さもなければ閉ざされていたであろう扉が私には開かれました。そしてそのおかげで、私はアメリカン・ドリームを実現できたのです」とブルームバーグ氏は綴っている。
先月、ブルームバーグ氏は、今回の寄付により、同大学が社会経済的により多様化することを願っていると語っている。
アイビー・リーグの大学5校を含む米国の大学38校を対象とし2017年実施されたニューヨーク・タイムズの分析によると、所得が社会全体の上位1%を占める家庭からくる学生数が、下位60%を占める家庭の学生数を上回るという。
またブルームバーグ氏は、奨学金を貸し付けるよりも助成した方が、大学卒業後の負債という重荷を軽減してくれるだろうとしている。
ジョンズ・ホプキンズ大学によると現在は、学生の44%が、卒業時に何らかの形で負債を抱えており、その総額は平均して2万4000ドルを超えているという。
BuzzFeed Newsに提供された声明の中で、同大学学長のロナルド・J・ダニエルズ氏は、ブルームバーグ氏による寄付は大学を永遠に変えたとしている。
「ジョンズ・ホプキンズ大学は、前例がなく変革をもたらすであろう贈り物を受け取りました」と同氏は語る。
「この贈り物は、アメリカの明るい未来と人々の手が届く高等教育の力に対するマイケルの信念を、強力に支えるものです。私たちは、本当に恵まれています」
フォーブスによると、ブルームバーグ氏の資産は、共同創立された同氏の名前のついた金融と経済メディア企業のおかげで、463億ドルと見積もられている。
今回のジョンズ・ホプキンズ大学への寄付を含め、ブルームバーグ氏が銃規制や気候政策に対する支持など、様々な慈善目的でこれまでに寄付した金額は82億ドルを超える。
この記事は英語から翻訳・編集しました。