日本最大のLGBTイベント「東京レインボープライド(TRP)」に参加する企業が激増している。スポンサーになったり、ブースを出したり。その背景に、顧客であり、社員でもある性的マイノリティへの対応の変化がある。
フェスティバルに約50社が出展
LGBTはレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字をとった呼称で、性的少数者を意味する。人口の約1割とも言われる。
TRPとしてのイベントは今年で7回目だが、その源流となるパレードは1990年代から断続的に続いてきた。当初は参加者の大多数が当事者だったが、近年、イベントの姿は様変わりしている。
一つは、アライ(支援者)と呼ばれるLGBT当事者を支援する人たちが増えたこと。もう一つが、団体や企業単位での参加だ。
5月5、6日に代々木公園で開かれたフェスティバル。昨年、約150あったブースは、今年は約200。そのうち、企業ブースが約4分の1を占めた。
大型のブースを出していたのは、スポンサーでもある人材採用大手「BIZREACH」やGoogle、資生堂、パナソニックなど。旅行や金融など業界ぐるみで出展する企業もあった。
多様な人材の確保と企業イメージに直結
企業がLGBTイベントに熱心に参加するようになったのには、理由がある。
まず、企業内の多様性の推進だ。人口の約1割とも言われるだけに、ほとんどの企業ではLGBT当事者たちが働いている。LGBTへの理解を広げ、働きやすい環境を作ることが、多様で優秀な人材の確保に直結する。
そして、それはLGBTだけでなく、多様性を尊重し、推進する企業かどうかという対外的なイメージも左右する。
より直接的にLGBTに直結する活動する企業もある。例えば、同性愛者を対象とした不動産や旅行などだ。同性婚が認められていない日本において、同性パートナー同士が暮らす家や宿泊するホテルなど、専門的に取り扱っている。
これらはLGBT市場とも呼ばれ、世界的に拡大を続けている。TRPの姿は、日本でもそれが大きくなっていることをはっきりと示している。
会場には家族づれの姿も
TRPのメディアパートナーでもあるBuzzFeed Japanも2年連続でブースを出した。訪れる人たちを見ると、今年はカップルや友人同士だけでなく、家族づれの姿も増えていた。
LGBTへの理解が遅れていると指摘されてきた日本社会も、変わりつつある。
BuzzFeed Japanは東京レインボープライドのメディアパートナーとして、2018年4月28日から、セクシュアルマイノリティに焦点をあてたコンテンツを集中的に発信する特集「LGBTウィーク」を実施中です。
記事や動画コンテンツのほか、Twitterライブ「#普通ってなんだっけ LGBTウィークLIVE」も配信。
また、5〜6日に代々木公園で開催される東京レインボープライドでは今年もブースを出展。人気デザイナーのステレオテニスさんのオリジナルフォトブースなどをご用意しています!