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子どもがいないのに「子育てが不安」という人が9割。そのわけを聞いてみたら......

親になる自信がない、という人にぜひ観てほしい番組です。

不安、憂鬱、怖い、不公平、希望がもてない、あきらめるしかない、自信がない......。

このネガティブワードの数々、実はすべて「子育て」についての意見なのです。なぜ、子育てはここまで「苦行」になってしまっているのでしょうか。

BuzzFeed Japanがいまを切り取るニュース番組「Buzz by BuzzFeed」が8月10日午後9時に配信スタートした回「子ども、ほしくないかも?〜子育てもアップデートしよう」で、詳しく検証しました。

BuzzFeed Japanはこの番組のために、「子ども、ほしいですか」というアンケート調査を実施しました。

寄せられた回答1113件は、女性95%、男性5%。年代は30代が5割、20代が3割でした。

子どもがいる人(276件)、子どもがいない人(837件)のそれぞれに、「子育てすることに不安がありますか?」と質問しました。

結果はーー。

子どもがいる人:84%が「不安がある」

子どもがいない人:93%が「不安がある」

総じて9割以上が「子育てが不安」という結果になりました。

少子化対策や子育て支援の決まり文句に「安心して子どもを生み育てられる社会」というのがありますが、その「安心」を実現するのはどれほど難しいのだろう、と感じてしまうような数字です。

子育ての5つの不安

アンケートの自由記述で寄せられた子育て不安を分析すると、主に上記のようになりました。その中でも番組では、「パートナーとの関わり」と「母親になるのが不安」について、話が盛り上がりました。

「玄関ドアが閉まった瞬間、不安でたまらなくなった」

タレントの福田萌さんは、長女が1歳半になるまで、ほぼワンオペ育児状態だったといいます。夫は、お笑いコンビ「オリエンタルラジオ」の中田敦彦さん。土日も関係なく仕事があり深夜まで帰宅しない夫を送り出すたびに、取り残された感覚になりました。

「守らなきゃいけない小さい命と二人きりで向き合ったときの責任感の重さを感じ、ドアがパタンと閉まった瞬間に、不安で仕方なくなりました」

また、イラストエッセイストの犬山紙子さんは「母親になることの不安」を打ち明けてくれました。

「自分が成熟しきっていないと自覚しています。感情的になってしまうことがあり、その様子を見た娘が影響されて育ったらどうしよう、と不安です」

夫婦でカウンセリングを受けたことで気持ちが楽になってきた、と話しました。

「子どもをかわいいと思えない」

アンケートでも、「毒親に育てられたから、きちんとした親になれるか不安」「産んでも子どもをかわいいと思えないかもしれない」といった意見がありました。

児童相談所の心理専門職として19年間、勤めていた山脇由貴子さんは、「強すぎる母性神話が、母親たちや、これから母親になろうとする人たちをより苦しめています」と話します。

「子どもをかわいいと思えないというのは自然な感情ですし、そういう人は少なくありません。なのに、口に出すと怒られてしまうんじゃないかと思って相談できず、一人で悩んでいる人がたくさんいます」

ミュージシャンの坂本美雨さんも、こう力を込めました。

「子育てなんて行き当たりばったりだし、直面してからわかることばかりです。命を預かる自信がある人なんて、いないですよ」

ネガティブな情報ばかりじゃない

これは「子育てにとても不安がある」と答えた妊娠中の30代女性の意見です。

ゲストからは、子育てのネガティブなイメージばかりが先行していることを心配する声も出ました。

職場で子育て中の親がやりがいのある仕事から外される様子を見たり、SNSでネガティブな情報ばかり知ってしまったり。

子育てしている人とそうでない人の職場での不公平感や、SNS投稿が自慢ととられがちな息苦しさから、ポジティブ情報を発信しづらく、ネガティブ情報に行き着きやすい、という事情もあるようです。

「そろそろ空気を変えないと!」と犬山さん。番組の終盤では、時代に合わせて育児をアップデートするヒントや考え方について話しています。


「子ども、ほしくないかも?〜子育てもアップデートしよう」

BuzzFeed Japanがいまを切り取るニュース番組「Buzz by BuzzFeed」。

【出演者】
犬山紙子(イラストエッセイスト)
福田萌(タレント)
坂本美雨(ミュージシャン)
山脇由貴子(心理学者・元児童相談所職員)
小林明子(BuzzFeed Japan)

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